「ポンズちゃん!!!!」
「ポンズ!?」



穴はポンズを飲み込むと再び閉じ、押しても叩いても開くことは無かった。











 ▲ ▼ □ 








「どうなってんだ・・・・!?」


ザイルが床を見つめて呟く。






も床を見つめていたが、暗闇の中、ギタラクルがの注意を金庫に促した。


「・・・?」



金庫のキーロックの数字は「8 0 4」を示していた。


▲=8、□=4は、合っている。

▼=0でキーロックを解除しようとしたのは、もちろんザイルだ。






「何故、▼=0なの?」


は、冷静にザイルに問う。





「は? ▲−△×▼=0 だからだろ?
 8−1×▼=0は
 7×▼=0で、0に何を掛けても割っても0だろ?」

馬鹿にした調子で、ザイルはに説明した。








「「はぁ〜・・・・。(カタカタカタ)」」


とギタラクルは溜息を吐いた。




怒りを通り越して、呆れるしかなかった。





は、無言のままキーロックを押しなおす。



『ピッピッピッ・・・』



数字は 「8 8 4」。




『ピー・・・・・・・、ガチャ』


金庫は音を立てて、その扉を易々と開けた。




「おわっ!!!!」


ザイルが警戒して後ろに跳び退ったが、床が穴を開けるようなことは無かった。





「え・・・?え・・・?何でだ?」

ザイルは、不可解な面もちで金庫と床を見比べる。





は金庫の中に手を入れた。

金庫の中には、マッチが一箱置かれていた。









「マッチ・・・・・。」


はここでマッチを擦るべきか否か悩んだが、試しに擦ってみた。






『シュッ・・・・』





マッチの火はあまりにも小さく、照らし出されるものは数少なく手がかりにも足がかりにもなりはしなかった。






「なぁ、なんで▼=8なんだ?」


ザイルが、諦め悪く金庫のキーロックの数字を見てに尋ねた。




「・・・・・。一つの数式の中に足し算と掛け算があったら、掛け算を優先。」



つまり8−1×▼=0は、7×▼=0では無く、8−▼=0となる。
8−▼=0は、−▼=−8となり、▼=8が正解だ。





「なぁるほど〜!!!頭良い〜!!!」


小学生レベルの数式に対し、ザイルの賞賛はにとって馬鹿げていた。

ザイルは、の傍に寄り囁くように言う。




「そういえば名前聞いて無かったよね?何ていうの?」


「・・・・・・。」



は、黙った。

ザイルと話をすることすら、馬鹿馬鹿しいと思っていた。



ザイルは、黙るの体を値踏みするように暗視眼鏡で眺め、顔を近づけて香りを堪能した。




(ほわ〜!!!良い匂い!!・・・スレンダーなのに出るとこは出てるし、脱がせてぇ〜!!)




「ねぇ〜。黙ってると、勝手に呼んじゃうよ〜。
・・・・・じゃぁ、クールビューティーにしよう!」


「・・・・=ゾルディック。」





は、こめかみに青筋を立ててゾルディックの名を強調した。






「ほうほう。。良い名前だね〜。」


ゾルディックの名をザイルは知らないのか、特に反応は無かった。


(知っていても関係ないと思っているか、本当に知らないのか・・・・・。
 知らないならば、それだけで、たかが知れてるというもの・・・・。)




そんな二人のやり取りをギタラクルは、静かに眺めていた。








「さてさて、。これからどうしようか?」


ザイルは馴れ馴れしく、名前を呼んでにこれからのことを促す。




「・・・・・。前の部屋に戻るわ。
 次の部屋へ行く扉は無いし、このマッチと何も書かれていなかった絵画の関係も気になるし。」


「なるほど!では・・・・!!」


ザイルがの腕を握ろうとする。

しかし、その間にギタラクルが割り込んだ。



「おい!邪魔・・・・・って、おい!?」


ギタラクルは、の手を握ると凄いスピードで走り出した。





「待てよ〜・・・・・・!」

ザイルは二人を情けない声を出しながら追いかけるが、とうてい追いつきそうに無かった。




手を握られて、廊下を走る。

は、この冷たい手に覚えがある気がした。




暗闇の中を手をつないで・・・・・・。






凄いスピードで手をつないで走っているのに、二人の足並みは揃って走りにくさは微塵も感じなかった。

暗闇の中、寄り添って駆け抜けるその姿は、一対の黒豹。

あまりにも自然に同じ歩調で走るため、は不思議にすら感じなかった。

その安心感が・・・・、信頼感が・・・・・、歓びが・・・・・

かつてイルミに感じたものだと・・・・。






そして、絵画の前に二人で立つ。


の手からマッチを受け取ると、ギタラクルは絵画の前でマッチを擦った。

下から炙るようにして照らすと、文字が浮かび上がってきた。



 STAR IS FIVE 





「STAR IS FIVE・・・・。
 ・・・☆=5。」




が呟くと、今来た廊下から ガラガラ と音が鳴った。

そう、何時間か前に聞いたトラップの音そのものが・・・・。



――― ガラガラガラ・・・・


廊下が崩れだしていた。

今いる部屋側から崩れだしているため、部屋と廊下の間には3m程の奈落が見える。







とギタラクルは、助走をつけてジャンプをする。

難なく廊下に着地するギタラクル。

同じようにも・・・・。

が廊下に足を着地した瞬間、着地地点が大きく崩れた。



「あ・・・っ!」





バランスを崩すの体をギタラクルが片手で支える。

布が舞うように、軽やかに抱き上げ優しく地に降ろす。

そして再び、どちらからともなく手を取り合って駆け出した。




しばらくすると前方から追いかけてきたザイルと合流した。



「な・・な・・なんだ!?」


凄い勢いで駆け戻ってきた二人の様子に、ザイルは驚愕する。





「走るわよ。」


は一言いって、ザイルの脇を走りぬける。



――― ガラガラガラ・・・・




廊下が崩れる音を聞いたザイルも慌てて走る。




!待って〜!!」




ザイルは、の名を叫んで必死に走った。


ギタラクルはと肩を並べて走りながら、そっと背後を振り返った。





―― シュッ・・・





殺気の欠片すら感じさせないで、ギタラクルは鋲を投げた。






ザイルに向かって・・・・。




鋲はザイルの眉間に見事突き刺さり、崩れいく廊下はザイルを飲み込んだ。


ギタラクルの意図は、に知れることは無い。


その意図も死体も、闇に隠された。




金庫のあった部屋へ戻って、ようやくはザイルがいないことに気付いた。

しかし特に興味が無い存在のため、罠によって死んだとしか解釈せず深く考える気もなかった。




それよりも部屋の様子が一変していることに、は気がついた。



金庫が置いてあった筈の箇所に、どんなに探しても無かった扉が二つ存在した。




右の扉を開くと紙が落ちてきた。



 ▲ ▼ □ 




金庫で使った暗証番号だ。

は紙を拾い上げ、懐にしまった。



左の廊下から・・・・・[ド ミ ソ ド]・・・・Tの和音、C
右の廊下から・・・・・[ソ ファ シ レ]・・・X7の和音、G7



[レ ファ ラ レ]のDm・・・Uの和音が鳴るこの部屋は、U→Tの進行は禁止。

そのためは、右の廊下を選んだ。



特に何も言わなかったが、ギタラクルはとともに右の廊下を歩いた。






暗闇の中、ゆっくりと歩き出す。

二人の手は繋がったままだった。




の胸にまた奇妙な懐かしさが浮かぶ。








(昔・・・・こうして誰かと暗闇の中を歩いたことがある・・・・。)








懐かしさに意識を奪われて、は記憶を手繰り寄せる。

悲しく切なく懐かしい・・・・・甘い記憶・・・・・。











―――― あれはミルキが生まれた年・・・・。5歳の頃だった。







「なんで!?イルミはと結婚するんだよ!!!」





ミルキが産まれたことで、将来の家業のことを真剣に考え出した両親が、イルミに婚約者を決めたのだ。




、それは出来ないのよ?」

キキョウは困った顔をして、泣き出しそうな娘を諭す。





「だって!!パパもママも、とイルミが結婚するって言ったら喜んだでしょ!?」


「あれは・・・・。」


娘に言った一年前の我が言葉に、返す言葉もないシルバ。




、仕方ないでしょ?兄妹は結婚出来ないの。」


「兄妹は結婚できない・・・・・?そうなの?パパ・・・・。」


キキョウの言葉にショックを隠せないは、父親に最後の救いを求めた。




「あぁ。仕方ないんだ、。」


シルバは、娘の目を見れずに答えた。





の瞳にみるみる涙が溜まっていく。

暗殺者として感情を見せるなと育てられたには、いけないことだったが今はそんなこと関係なかった。




「パパとママの・・・・・・・嘘つきーーーー!!!!!!!」





は涙を零して叫ぶと、そのまま走り去った。





「「!!」」





は、暗闇の中、広大なゾルディック家の庭を闇雲に走る。


まだ見ぬイルミの婚約者という者がいずれイルミを自分から連れ去ってしまう。

恐怖、苛立ち、悲しみ、嫉妬・・・・・。

の胸のうちは恐慌状態に陥っていた。




泣きながら走り、ついに木の根に引っかかり転んでしまう。





「・・・あぅっ!!!!」



は、地に伏したまま、泣き続けた。



(どうして!?どうしてだけイルミと結婚できないの!?
 兄妹じゃなかったら結婚しても良いの!?

 パパもママも・・・がイルミと結婚したら「嬉しい」って言ったのに!!)





「・・・っ・・うぅ・・・!っく・・・ひっ・・・く・・・ふぇ・・・!」


は嗚咽を洩らして泣き続けた。






どれくらいの時間が経っただろうか。


― ガサガサガサ


草木をかき分け現れたのは、と同じ位の背丈の子ども。




。」


子どもは抑揚の無い声での名を呼ぶ。



名を呼ばれても振り返らないに、そっと近づき頭を撫でる。

その仕草は、愛するもの、にのみ見せられる。

どんなに感情を殺すように育てられても、に対してだけは時折、その感情が覗いてしまった。



の誰よりも愛しい存在。




「・・・ッイルー!!」


は堪え切れずにイルミの胸の中に頭を埋める。

飛び込むようにして自分の胸の中で泣くを、イルミは優しく抱きしめる。




イルミはを落ち着かせるように、ポンポンと優しく背中を叩く。

その姿は、子どもが子どもをあやしているようだ。




イルミは泣き止まないに呟いた。


。俺は結婚しないよ?」



イルミの言葉に、は赤く腫らした目を上げた。


「・・・・ほんとに?」


「うん。と結婚出来ないなら誰とも結婚しない。」




その時、月明かりがイルミの顔を照らした。




「!!!イルッ!!・・・顔!!」




月明かりに照らされたイルミの顔には、殴られた跡があった。

イルミは、苦虫を潰したような顔を見せると殴られた頬を隠すように手で覆った。




「どうしたの!?・・・・誰に殴られたの!?」


の問いに、イルミは答えようとしない。




(イルを殴れるのなんて・・・・・パパか、おじいちゃましか・・・。)




「パパに殴られたの?」

「・・・・。」

「・・・・・結婚しないってイルが言ったから?」

「・・・・・。」


イルミは、と目を合わせず答えなかった。

それは、の言った言葉の肯定でしかなかった。





「さぁ、帰るよ。」

イルミは立ち上がり、に手を差し出した。



は黙ったまま、イルミの手を握った。



月が再び、その姿を隠す・・・・。

暗闇の中、二人は手をつないで歩く。



イルミの手は冷たいのに、どこかホッとした。

ずっとこの手を離したくないと思った。







イルミが傍にいることが嬉しいのに、たまらなく胸が苦しかった。







とイルは、結婚したいって言ったら駄目なんだ。
 また言ったら・・・・・イルが怒られるんだ。

 イルのこと好きになっちゃいけなかったんだ・・・・・。)



の胸に昏い闇が重く広がる。

その闇は絶望という名だったのかもしれない・・・・。




(イルが殴られるなら・・・・・もう2度とイルのこと好きって言わない。)





それは5歳にして、一生守ると決めた決心だった。




泣くことも忘れ黙りこむに、イルミは視線を戻す。

そこには、今までと違うがいた。

であってでない・・・。




この日から、は少し変わってしまった。

は感情を隠すのが上手くなった。

それは暗殺者として喜ばしい成長だが、イルミはどこか悲しかった。












―― 無言のまま二人は手をつないで歩いた。



(長い時間、歩いた気がする。)


1時間ほど、とギタラクルは歩いていた。




(あの日イルミと、暗闇の中、小さな手をつないで歩いた。
 今は・・・・、イルミじゃない男の人と手をつないで歩いてる・・・。

 ふふっ。なんだか可笑しい・・・。)




は目を凝らしてギタラクルを見たが、僅かな光も吸収してしまうような闇はギタラクルの姿を欠片も映さなかった。




(この人は、何故かイルミを思い出させる・・・。
 
 でも・・・・・

 イルミではなく・・・・・・この人とならともに生きていけるかもしれない・・・。)





はふいに立ち止まる。


つないだ手が、熱を生む。




イルミでは無い男性。

何も壊さずにすむ相手。





家族を・・・・・・何よりも、誰よりも大切なイルミを・・・・・


壊さずに済む方法・・・・・






は、つないだ手を引き寄せる。ゆっくりと・・・・。


自分の中にまだ確信は持てなかった。


それでも、今の正直な気持ち。






そのまま、引き寄せた手の甲に唇を押し当てる。

節くれ立った手は、戦う者の手だった。

それなのに肌は滑らかで、心地良かった。





はギタラクルの反応を待った。





少し乱暴なほど、強引にぐいっとつないだ手を引き寄せられる。




「あっ・・・!」





呆気なくギタラクルの胸の中に収まってしまう。





(・・・・この人は、私とお同じ『死』の匂いがする。)




鼻腔をくすぐる香りが、に安らぎを与える。

ギタラクルに身を任せ、うっとりと目を閉じる。




慣れた手つきで顎を持ち上げられる。



(あぁ・・・・イルミ以外の人とついにキスをするんだなぁ・・・。)



はどこか他人事のように、そんなことを冷静に思った。







唇が降ってくる。


額に・・・・瞳に・・・頬に・・・・、




そして唇に・・・・。







の胸の奥が、何故かツキンと小さな痛みを告げた。






顔中に刺さっていた鍼は、不思議との顔に触れるようなことはなかった。

サラッとの頬をくすぐるように、何かが触れた。





は確かめるようにギタラクルの顔に触れようとしたが、その手は宙で止められてしまった。

そのまま手をつなぎ、二人は再び暗闇の道を歩き出した。






無言のまま二人は、次の部屋に到着した。


暗闇の中、今までと同様に部屋を探る。


が部屋の中央まで来ると、足先が固いものにぶつかった。




手探りで探ると、机が置かれているようだった。

マッチを擦って、明かりを灯す。




そこに現れたのは、実験を思わせる器具・・・・。

アルコールランプ、ビーカー、フラスコ、リトマス試験紙、ガラス棒、スポイド。




ビーカーの中には少量の白銀色の粉末が、フラスコの中には無色透明・無臭の液体が入っていた。


はアルコールランプにそのマッチで火をつけた。

躊躇いもせずに、ビーカーの中の粉末を一舐めする。

 

舌にピリピリと苦味が広がる。

・・・毒物だ。

 



はガラス棒を手にとって粉末をつけると、そのまま炎の中に入れてみる。

青く燃える炎は、粉末のついたガラス棒を入れると、そこだけ黄色に反応した。


「へえ〜、ナトリウムだ。」

 

続いてフラスコの中の無色透明の液体を一舐めする。

無味な味が舌先で広がった。

 

「水・・・?」

 

ギタラクルはを後ろに下がらせ、水の入ったフラスコをビーカーに流しうつした。

白銀色の粉末=ナトリウムは、あっという間に水に溶け温度を上げて反応する。
ついには火をあげて爆発音をたて、水溶液となった。

 

水溶液は、無色透明で無臭だった。
しかし水酸化ナトリウムは、劇物に指定されている程の危険物。
人体に触れれば、火傷では済まないかもしれない。





再びガラス棒を液体につけて、今度はリトマス試験紙にすりつける。

すると何か文字が浮かんできた。




はスポイトで液体を吸い上げ、リトマス試験紙が溺れるほど液体漬けにした。
リトマス紙は青く染まり、赤く残った部分が文字を表す。

浮かび上がったのは、数式のようなものだった。



 ●+▽=Si−He 







「Si?・・・・He?・・・・他国の言語?」






は、他国の言語に『[Si』や『He』を使ったものがあることを思い出した。

しかし『Si』も『He』も、『はい』や『彼』など返事や三人称を表す言葉に過ぎない。

それでは意味が不明だ。



ギタラクルが、『Si』を指さす。

そして、ゆっくりと数字を書いた。『14』と・・・・。


続いて『He』を・・・・・。数字は『2』。





「あ!そうか!元素記号!!」


Siはケイ素のこと、原子番号14番。

Heはヘリウムのこと、原子番号2番。





「つまり・・・・●+▽=12ね。」



ギタラクルは大きく頷いた。






左の廊下から・・・・・[ド ソ ド ミ]・・・・Tの和音、C
右の廊下から・・・・・[ド ミ ソ ミ]・・・・Tの和音、C



[ソ ファ シ レ]のG7・・・X7の和音が鳴るこの部屋。問題になるのは ファ の音。

ファ→ミの進行がベスト。


そのためは、右の廊下を選んだ。




歩いてしばらくすると、後ろから嫌な音が追って来た。

は後ろを振り返る。




―― 
ゴロゴロ・・・・・ゴロゴロ・・・・・ゴロゴロゴロ!!



大きな岩玉が道筋いっぱいに二人を追いかけてきた。



「走らせるの好きだなぁ・・・・。」




は呑気に感想を呟くと仕方無しに走り出した。

再び持久走の始まりである。



今回の持久走は3時間続いた。

何度か後ろを振り返って岩を殴り粉砕したが、何度も同じような岩玉が転がって来るので、結局走らざるをえなかった。



何時間走っても息を乱さない二人は、次の部屋に駆け込んだ。

そこは『暗闇の道』ルートの最後の部屋だった。





最後の部屋は、明かりが点いていた。


部屋に入ると大音量のオーケストラ音が響く。




≪ジャジャジャジャーン!!ジャジャジャジャーーーーーーーン!≫



壁に大きく
『 ● 』の文字。





「交響曲第5番・・・・・。●=5ってことかな。」






扉は1つしか存在しなかった。

重厚な扉には、キーロックが掛かっていた。




キーロックの上にメモが貼られている。

 ☆ ● △ ▽ 




4つの数字が並んでいた。

しかし、このキーロックは7桁だった。




は二つ前の部屋のメモを取り出す。


 

 ▲ ▼ □ 







重ね合わせると・・・・


 ☆▲●▼△□▽ 






 5858147 




≪ピッピピッ・・・ピピ・・・・・ピ・・・ピッ・・・ピーー!≫



扉は音を立てて錠を外した。

とギタラクルは重い扉を開け、ついにトリックタワーを脱出した。




≪100番、301番ギタラクル!!三次試験通過!!
 所要時間14時間37分!!≫







とギタラクルは、そのまま壁に寄りかかり座った。

タイムアップまで、まだ時間がある。

ギタラクルに体重を預けていると安心するせいか、は小さく欠伸を一つする。

ギタラクルは、右腕でそっとの頭を左肩に促す。

が上目遣いにギタラクルを見ると、その表情の乏しい顔が少し照れているように感じた。




(イルミも無表情に照れてたっけ・・・・。)





は、久しぶりに、人前で眠ることを自分に許した。

ギタラクルの肩にもたれて眠りに入る






の寝息を微かに感じて、ギタラクルはようやく安堵する。




自分が守るべき存在が、この手にあることに・・・・・・。




 

 

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「Si」はイタリア語、「He」は言わずと知れた英語です。
後半でようやく恋愛要素あり・・・かな?
夢小説なのに・・・・!!w